
はいどーも!さとるです。
今回は「宇宙」の話題。ワクワクしますね。宇宙はロマンなんです。
さて、中学校の理科で習う「冬の大三角形」と言えばおおいぬ座シリウス、こいぬ座プロキオン、そしてオリオン座のベテルギウスの3つ。
でも今、このトライアングルが崩壊の危機に瀕しているのです。
実はベテルギウスちゃん・・・
今にも爆発しそう
なんです。
すごいですね。ビビりますよね。
宇宙に関心のない方だと、「星って爆発するんか!」って思うかもですね。


今回はそんな、「爆発しちゃうッ!もう我慢できないッッ!!」という感じのベテルギウスさんを主役に据えて、いろんなことを書いてみたいと思います!
Contents
ベテルギウスさん、もう我慢できない
「爆発しそう」という話は今に始まったことではないのだけれど、ベテルギウスは2019年10月頃からその輝きを急速に失い始め、この記事を書いている2020年1月現在では観測史上最も暗くなってきているとのこと。
ベテルギウスは元々変光星という、明るくなったり暗くなったりを繰り返す星。
なので暗くなること自体は周期的なもので珍しいことではないにせよ、ここまで暗くなることは異例だと天文学者たちは語っています。

かの星、ベテルギウスについての予備知識
まずはベテルギウスがどんな星なのかを見ていきましょう。
ベテルギウスのあるところ

冬の代表的な星座であるオリオン座。
「オリオン」とはギリシャ神話に登場する狩人の名で、海の神ポセイドンの息子とされています。
このオリオンの姿を夜空に描いたとき、右肩部分に当たるのがベテルギウスと呼ばれる赤い星です。

これが人の姿に見えたのだから、昔の人の想像力はたくましい
オリオン座を構成する代表的な星々は、
- ベテルギウス:α(アルファ)星
- ベラトリックス:γ(ガンマ)星
- サイフ:κ(カッパ)星
- リゲル:β(ベータ)星
- アルニタク:ζ(ゼータ)星
- アルニラム:ε(イプシロン)星
- ミンタカ:δ(デルタ)星
この7つは特に有名かな、と思います。


また、ベルト部分の3つ星(画像の5~7番)の下、オリオン氏のおち〇ち〇の位置にはオリオン大星雲があります。
ベテルギウスの大きさ
ベテルギウスは赤色超巨星(せきしょくちょうきょせい)という老齢の星で、その寿命は(天文学的には短命な)1000万年程度とみられています。
大きさは太陽のおよそ1000倍ほどで、質量は20倍ほど。太陽の大きさが約139万kmなので、いかに大きい星かが分かります。


ベテルギウスの明るさ

画像引用:ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)/E. O'Gorman/P. Kervella)
ベテルギウスの明るさは0.0~1.3等級で、約6年ごとの周期で明るさが変化する「変光星」です。
明るさだけで言えばβ星リゲルの方が明るいという意味不明な設定なのですが、明るさの極大期を迎えると逆転するようです。


天体の明るさを示す尺度。
数字が小さくなるほど明るい星だということになり、0等級よりも明るい場合は負の数になっていきます。
太陽(-26.75等級)と太陽系内惑星を除いた場合、おおいぬ座α星シリウスが-1.46等級で最も明るい天体です。
ベテルギウスまでの距離
ベテルギウスは地球から約642光年先にある天体です。
光の速度で642年かかる距離となり、地球の夜空に見えている現在のベテルギウスは実際には642年前に発せられた光だということ。
日本の歴史で言うと室町時代にあたり、その頃の光がようやく現代の地球に届いているということです。ワケわかりませんね。宇宙広すぎです。

で、爆発するって本当なの?
リアルガチです。
過去の観測データと照らし合わせた結果、現在のベテルギウスが以前よりも収縮していることも分かっていますし、2010年には変形していることもNASAによって確認されており、その寿命が尽きるのも近いだろうと予測されています。
大質量の恒星が、その生涯を終えるときに起こるのが「超新星爆発」です。
英語で言うと"Supernova(スーパーノヴァ)"。RPGなんかのボス技でたまに見る、とても中二くさいワードですね。

地球に影響はあるの?

NHK「サイエンスZERO」を参考に作ってみました
超新星爆発を起こすと大量のガンマ線が放出されることが分かっており、このガンマ線が地球に到達した場合はオゾン層が破壊されてしまいます。
ノーガードになると有害な宇宙線が地球上に降り注ぐことになり、生命に重大な影響を及ぼし、絶滅に至る可能性さえあります。


この「ガンマ線バースト」による人類滅亡説は、一時期オカルト界隈を賑わせたヤツですね。
しかし、近年の研究でガンマ線放出は自転軸に対して2°の範囲で起きることが分かっていて、ベテルギウスの自転軸が地球から20°ズレていることから、ガンマ線が地球に当たることはないとのこと。本当かしら。
また、ベテルギウスが超新星爆発を起こすと、-11等級の明るさになるということで、これは半月(-10等級)よりも明るく、爆発後数日間~数か月間は日中でも確認することが出来ると予測されています。


爆発した場合、オリオンさんが失う場所

爆発した後のベテルギウスは日中でも確認できるほどに明るくなった後、徐々に光を失っていき、最終的には夜空から消えてなくなってしまいます。
ということは、オリオンさんは右肩部分を失うことになるわけです。
狩人にとっては致命的になりますが、それがいつのことになるか誰にも分かりません。
まとめ
今回のベテルギウスの超新星爆発についてまとめると、
- オリオン座のベテルギウスは爆発間近
- ガンマ線バーストが地球に当たる可能性は低い
- 爆発するとめっちゃ明るくなる
- 昼でも見えちゃう
- その後はなくなってしまう
といった感じ。
「爆発間近」と言っても、天文の世界では明日~数十万年後くらいに幅のあることなので、生きているうちに「レアな天体ショーが見られたらラッキー!」程度に思っておくほうが精神衛生上よろしいかと思います。
