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映画『ブラック・クランズマン』:黒か白か。嘘のような本当のお話。

はいどーも!さとるです!!
今回は2018年の映画『ブラック・クランズマン』。

黒人差別の激しかった1970年代を舞台に、黒人が白人のフリをして差別主義者の中に紛れ込むというお話。
ワリとノリよく進むんだけど、その背景にはどっしりと「人種差別問題」が据えられているのでメッセージ性も強い映画です。

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肌の色だけで人を嫌いになれるとか・・・すげぇな。

作品情報

『ブラック・クランズマン』

原題:"Black Klansman"
監督:スパイク・リー
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン、アダム・ドライバー ほか
公開:2018年
上映時間:128分
オススメ度:★★★★☆

あらすじ

▲アダム・ドライバーとジョン・デヴィッド・ワシントン
画像引用:IMDb

1972年、アメリカ合衆国コロラド州。
中南部に位置する都市コロラド・スプリングスにて、黒人として初めて警察官に採用されたロン・ストールワース。
情報部へと正式配属されたロンは、潜入捜査を行うため白人至上主義団体「クー・クルックス・クラン(KKK)」に電話をかけ、自身を白人と偽り入会を決めてしまう。

黒人である以上、白人の会合に行くわけにはいかないロンは、ユダヤ系白人である同僚のフリップに潜入担当を任せ、自身は連絡担当という2人1役で潜入捜査を開始することになる。

さとる
最初から同僚が電話すりゃ良かったんじゃね?
いぬ
そいつを言っちゃおしめぇよ
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さとる的レビュー

「事実は小説よりも奇なり」とは言うけれど

▲白人のフリして電話をし、KKKをバカにしている人たちの図
画像引用:IMDb

黒人が白人のフリをして、KKKに潜入捜査を行う・・・いやはやなんとも映画的な突飛な設定のように思えますが、実はこの映画、

事実を基に作られております。

うーむ・・・w

黒人警官であるロンとユダヤ系白人のフリップが、「2人で1人のレイシスト(人種差別主義者)を演じる」というなんとも奇妙なことを実際にやっていたということなのが実に面白い。
しかもユダヤ人は黒人と同じくKKKにとって差別する対象の人種であり、フリップはそれを隠したまま実際に潜入を行うと言うスリル満点さ。

黒人差別はもちろん、ユダヤ系に対する偏見も強いのだと思わされるテーマはとても重いけれど、ジョン・デヴィッド・ワシントン演じるロンのユニークなキャラクターに救われている部分も多々あります。

しかし、物語がエンディングを迎えた時に挿入されているドキュメンタリーの部分は心をえぐられます。

黒人の人種差別問題と言えば日本人的には(対岸の火事的な意味で)あまり親身になって捉えない部分がありつつも、劇中の舞台である70年代から半世紀を経ても今なお根深いキズであるのは事実であり、我々黄色人種も黒人同様「その対象」であることを考えれば、決して考えないで良いテーマではないなと改めて感じさせられました。

なぜ我々は分かり合えないのか?
なぜ世界は「色」で分断されているのか?

それを考えるきっかけとなる良い作品となるでしょう。

いぬ
さとる、今日なんかマジメじゃね?
さとる
悪かったな

KKKとはなんだ?

▲夜な夜な怪しい儀式を行っちゃうKKKさんたち
画像引用:IMDb

「KKK」(=Ku Klux Klan、クー・クルックス・クラン)とは、白人至上主義団体とされる秘密結社のこと。

その団員たちは白人のプロテスタント(WASP=White Anglo-Saxon Protestants)で、主に北方系の白人(ノルディック)こそが「神に選ばれた民」だとする考え方を持っている方々です。

結成は南北戦争が終了した1865年と言われ、黒人、アジア人、ヒスパニックを差別し、カトリック、同性愛者、フェミニズムにも反対の立場を取っています。
現在の会員数は5000~8000名ほどで、団員たちは「クランズマン」と呼ばれています。

本作『ブラック・クランズマン』に登場するKKKメンバーたちがホンモノと比べてどれだけ脚色されているのか、はたまたリアルに描かれているのか、もしかしたら本当はもっとヤベー奴らなのかはぼくには分かりません。
だけど、少なくとも劇中に登場するKKKたちは「自分たち白人が(他の人種に比べ)優れていて、有色人種は白人の邪魔だから死んでも構わない」と本気で思ってるんだなと感じました。

さとる
なぜその思考に至るのかは本当に理解できん

頭ボワッすぎて気になる

▲天然でこんな髪型になるもんなのか?と終始クギ付けでした
画像引用:IMDb

本作『ブラック・クランズマン』の主役ロン・ストールワースを演じたのは、名優デンゼル・ワシントンのご子息ジョン・デヴィッド・ワシントン。
デヴィッドはミドルネームではなく、ジョン・デヴィッドまでがファーストネームなんだとか。ややこしいですねw

さて、ジョン・デヴィッドと言えば2020年に公開された『TENET / テネット』が記憶に新しいところですが、本作『ブラック・クランズマン』ではシリアスな物語ながら、非常にコミカルな演技で観ていて楽しいなと思わせてくれる存在でした。
70年代初期と言うこともあってBGMもファンキーなものが多く、彼の演技を際立たせている印象でした。

それにしても、髪型がブロッコリーのような形でモッサモサなのがとても気になってしまい、「天然であんな形になるんだろうか?」とずっと考えてしまいましたねw

映画『TENET / テネット』については下記の記事をどうぞ!

▲この柄のシャツ、中学生の頃に愛用していました
画像引用:IMDb

ロンの相棒フリップを演じたのはアダム・ドライバー。

『スター・ウォーズ』エピソード7のカイロ・レン役で彼を初めて知ったんだけど、線も細くて華奢な印象で、世間でイケメン扱いされているのがイマイチ分からなかった俳優さんなんですが、本作『ブラック・クランズマン』ではワイルドな感じでかなり良かったです。

役柄的なところもあるんだろうけど、ヒゲが生えてるだけでかなり印象が変わる感じ。正直カッコ良かったです。

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まとめ:人はなぜ、肌の色で世界を分離するのか?

▲エリック・クラプトンとB.Bキング
素晴らしい音楽に肌の色など関係はない
画像引用:https://rollingstonejapan.com/articles/detail/34142

ぼくが敬愛するミュージシャンには黒人が多いです。

ジャズで言えばジョン・コルトレーンを始め、マイルス・デイヴィス、アート・ブレイキー、サッチモの愛称で親しまれるルイ・アームストロング。
ブルースではB.B キングは絶対外せないレジェンドだし、バディ・ガイやハウリン・ウルフ、マディ・ウォーターズ、そして悪魔に魂を売った男ロバート・ジョンソンなど、今のロックシーンに影響を与えたミュージシャンたちは皆黒い肌をしている。

ローリング・ストーンズのミック・ジャガーやキース・リチャーズ、エリック・クラプトンを始め、黒人の音楽に憧れ続けた白人は大勢いるし、ミュージックシーンだけでなく、映画や他の分野でも人々を魅了する黒人はたくさんいます。

こうやってお互いのを受け入れ、認め合うことが出来るのになぜ、

肌の色が違うというだけで、人は人を傷つけるのか?

ぼくにはまるでわからん。
色が違うってだけで「俺たちは他より優秀なんだぞ」って根拠もなく言ってて何が楽しいんだろう・・・KKKたちはプロテスタントであるにも関わらず、です。
彼らが神を信じているのならば、全能の神の創造物たる人類が肌の色ごときで優劣が決まるなんてことがあるわけがないし、そんなこと言っているならばそれは神に対する冒涜なのでは?と思ってしまったりもします。

偉大なジャズドラマーであるアート・ブレイキーは、大の親日家としても知られています。

彼は来日した際、ファンに写真を撮って欲しいと頼まれたことがあり、本国アメリカで人として扱われていなかった彼は「一緒に写っていいのか?俺は黒人だぞ?」と言ったそうです。
それを聞いたファンは「そんなこと知ってますよ。あなたと撮りたいんですよ!」と言われ、黒人をまったく差別することのない日本人に感激したというエピソードがあります。

「我々を人間として迎えてくれたのは、アフリカと日本だけだ」

アート・ブレイキーが残したこの言葉、ぼくは日本人として誇りに思います。

現代においても人種差別がなくならない今、本作『ブラック・クランズマン』はそうしたことを考えさせられる映画でした。

それでは今回はこの辺でおしまい!

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